4.17
『キャプテン・マーベル』
アベンジャーズシリーズひとつも見たことないけど、アンナ・ボーデン&ライアン・フレック監督『キャプテン・マーベル』を見るという蛮行に出てみた。
なので、主人公が記憶喪失になった女性兵士(宇宙人)という設定にどう反応していいのかワケもわからず、サミュエル兄さんが地球人なのか実は宇宙人なのかも確信の持てぬままだったのだが、とりあえず猫ちゃん大活躍で、いい映画ってことはわかった(あのにゃんこは他のシリーズでも活躍するの…?)
しかし、女が生きていくうえで知らず知らずのうちに男社会に抑圧されていた能力、欲望、自由、それらが覚醒した瞬間、本来の名と同時に性別なんか関係ない強さを身につけるヴァース/キャロル/キャプテンマーベルの姿はなかなか感動的であった。が、途中でいくらなんでも強過ぎやろとちょっと笑ってしまった。的外れなツッコミとわかりつつも、そもそも彼女がいればアベンジャーズなんていらないんじゃないの?と思ってしまったりしなくもない。
元親友との恋愛とも友情ともつかない微妙な関係の繊細さとその彼女がパイロットとして活躍する姿、ジュード・ロウのどこまでも情けない様子は、イマドキの映画っぽくてさすがと感心したけど、やっぱヒーローものの限界か、彼女が「選ばれしもの」であるという設定に限界を感じなくもなかった。主人公演じるブリー・ラーソンちゃんの、本当にフツーで飾らない存在感はすごく素敵だっただけに、そのあたりは『LEGO(R)』を参考にして頂きたい。