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4.20

『希望の灯り』

なんとなくふらっとトーマス・ステューバー監督『希望の灯り』を、ル・シネマさんで平日の昼下がりお上品なマダムに混じって鑑賞〜、と思ってたけどふと「あ、私もすでにそっち側なのか」と気づく。
それはともかく。旧東ドイツの地味な街の地味な人たち、誰もが思い浮かべるやろうけど、カウリスマキ映画のような、厳しい現実の中の優しい時間。巨大スーパーマーケットを舞台にそこで働くワケありの人々の儚いけど強いつながり。
淡々と美しい映像と小粋な音楽に上品にユーモアのある会話、概ね良い映画だなと思ったんだけど、うっすらと漂うドラマティックなものへの色気がちょっと邪魔かなあとか考えてたら、監督は81年生まれの若者だと知ってひどく納得。Amazonの倉庫みたいなスーパーとそこを静かに走るフォークリフトとか、UFOキャッチャーとか、幾つも萌えるポイントもあったんだけれど。あと音が微妙に面白くて、ティファール(?)の沸騰する音の使い方には笑った。
年上の人妻演じる女優さんがいいなと思ったらトニ・エルドマンのあの人だったのね。