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6.04

『ガルヴェストン 』

あのかわい子ちゃんの監督作かげへへと下心だけで見に行った、メラニー・ロラン監督『ガルヴェストン 』が、色々と面白くて、なんかごめんと反省した。
冒頭から、怪しげな裏社会の男たちの世界、やたらとハードボイルドな犯罪映画な雰囲気…、なわりに、派手なアクションがあるわけでなく(謎の長回しはあるけど…)、主人公ロイ以外の男の登場人物の顔はほとんどはっきりとわからずじまい、主人公も最初から最後まで不能なうえにずっこけるほど間抜けな設定(さすがの私もこのオチは不憫過ぎて同情した)。なんかおかしい。しかし最後まで見ると、この時間のための映画だったのかと感動できる。
ちょっと考えれば、83年生まれのフランス人女性が撮った映画なんだからこれまでのいわゆるジャンル映画とは違うものなのは当然とわかるんだけど、なるほどさすがと感心できて、嬉しかった。
しかしやっぱりこういう微妙な男と女の関係を成立させるエル・ファニングちゃん、モロにママと娼婦な設定なのにそのどちらでもない存在に感じさせる、すごい女優さん。こんな映画、日本で作ったら多分目も当てられないでしょうねえ。