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8.16

『アンダー・ユア・ベッド』

おかげさまで、8月11日に無事40歳を迎えられました。今年はみなさまに盛大にお祝いしていただき、この上なき喜びでございました。今後とも精進して参りますのでよろしくお願いいたします。

しかし40になっても、いやなったから余計にか、この暑さが本気で無理でしかなく、この映画を見たのはだいぶ前の30代のことだったのだが今さらつらつら忘備録を、安里麻里監督『アンダー・ユア・ベッド』。どんな内容か全然知らずに見たんですけど、終映後の女子トイレはかなりザワついていたので、高良健吾くん目当てで来た女子を恐怖のどん底に突き落とすことには成功しているホラー映画だと思います。衝撃的なシーンで隣の女の人がマンガみたいに「ひい!」って声あげてたし。
とにかく影の薄い主人公の三井は、学生時代唯一自分に話しかけてくれた千尋のことを思い続けてうん十年、彼女の私生活を追い続けるうちにとんでもない現実を知ってしまい…というホラーのような恋愛映画のようなちょっとコメディのような。
美形過ぎる高良くんの影が薄い設定ってのはちょっと無理があるんじゃないのと思わなくもなかったけど、だんだんとほんとに陰気臭いダメ野郎に見えてきて、なかなかよかった。
映画のどこかに女性監督特有というか、フェミニンな要素があるわけではまったくないが、ここまで登場する男たちが、とことん情けなく最低でどーしようもない救いのなさは、男性監督にはなかなか描ききれないんじゃないかと感心した。妄想にとりつかれてオムツ履いて犯罪まで犯して、最終的に名前呼んでもらうだけで感動…、って、健気すぎて泣ける。
あと、さんざんDV受けてからの強引なセックスのシーンで、女性側のあの「このセックス1秒でも早く終わってくれ」感、マジ怖かった。