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8.30

『よこがお』

最近の日本映画あるある市川実日子か西田尚美出がち(ちょっと前までは濱田マリだった)、深田晃司監督『よこがお』を見ました。
優秀な介護士市子の訪問先に起こった中学生の娘さんの行方不明事件、その犯人を巡って市子の身に降りかかる予期せぬ不幸、裏切り、絶望…、の果てに市子がとった驚きの行動とは、という復讐劇のサスペンスとなっているのだが、個人的に最初から最後まで「???」の連続で、良い観客にはなれなかったのでした。
まず大前提として、この主人公が無実なのに世間から酷い仕打ちを受けることになる、そのきっかけであるはずの拉致られた女子中学生に対して、あまりにもフォローがなさ過ぎじゃないか?たとえほんとに何もされてないとしても、だからオッケーって話でもないと思うぞ。そしてそれは中年女性の結婚がダメになるとかより問題やと思うぞ。
それ以降の展開も、そういう、この主人公の奇抜さと切実さを強調するためだけのちまちました世界に感じてしまって、現代日本の色々な問題を描いてはいるんだろうけど、それを伝えるために女優さんをこんな風に使うの、本末転倒なんじゃないかしらと感じてしまったのでした。あの犬の芝居とか、キツかったなあ…。