BLOG

9.05

『さらば愛しきアウトロー』

結構ヒットしてくれたおかげで猛暑を過ぎてからも劇場で無事見れた、デヴィッド・ロウリー監督『さらば愛しきアウトロー』が、うっとりするほどかっこよくて、やっぱスキンヘッドの強面ヴィーガンはいい仕事するなと感動したのでした。レッドフォードの引退作とのことですが、それがこれなら本人も満足だろうなと思えるええ映画。
80年代のアメリカ、拳銃をチラリと見せはするものの誰も傷つけず紳士的な態度で銀行強盗を繰り返す74歳のロバート・レッドフォード演じるタッカーと、彼を追い続ける若手刑事ハント。
若い頃から捕まっては脱獄を繰り返すタッカーの、仲間もお金も恋人も手に入れても安定した生活には満足できない静かな情熱、派手なシーンがあるわけじゃないけれど、シシー・スペイク(めちゃくちゃ可愛いのな)やケイシー・アフレック(40歳の誕生日という設定がまたなんか泣ける)との控えめなやりとりがいちいち滲みる。やっぱり上品なおじいちゃん法は犯しても3Pなんかしないのだ!
もっとレッドフォードの過去の作品や犯罪映画史について詳しければもっと楽しめたのかもしれないけど、これはこれでじゅうぶん堪能させて頂きました。