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2.11

『ジョジョ・ラビット』

反ナチユダヤ系世界名作劇場「トラップ一家物語」が好きな40歳としては、タイカ・ワイティワイティ監督『ジョジョ・ラビット』は、肩透かしなほど薄っぺらい感動物語で、なかなか残念であった(『マイティ・ソー バトルロイヤル』もイケメンが出てたことくらいしか覚えてないけど…)。
空想の親友がヒットラーの親ナチ少年ジョジョと、反ナチの母親が密かに匿うユダヤ人少女エルサの心温まるストーリーが、もろウェス・アンダーソン風ポップなビジュアルで、一見深刻さとは縁遠い世界のふりをして実は深いことを伝えている…ってさすがに世界はそんな単純じゃないやろう、と思ってしまった。そりゃジョジョくんと母親役のスカヨハの可愛らしさは否定しがたいけれども、そんなことでは騙されないし、サム・ロックウェルが匂わせゲイだからって、そんなことに喜ぶのはさすがに無理(アルフィー・アレンが見れたのはよかった)。
そして最近、完全に大人の都合で子どもが辛い目に遭うシュチュエーションってのが日に日に無理になってきてねえ。ジョジョくんがナチ少年になったのは時代や政治のせいなのに、なんで母親のあんな姿見せつけられて苦しまなあかんねん、とむかついた。ただの加齢現象かも知れませんが…。