4.12
『トムとジェリー』
猫好きですから、日本一コロナが蔓延する街でティム・ストーリー監督『トムとジェリー』見に行きましたよ。偉いでしょ。でもあのトムとジェリーが実写アニメ(いわゆるゼメキスの『ロジャー・ラビット』方式)で、って聞くと見たくならない?
NYの一流ホテルを舞台に、相変わらずお人好しで間抜けな猫のトムとずる賢いっていうかもはや凶悪犯ばりに残酷なネズミのジェリーが人間やら犬やら象やらを巻き込んでの大騒ぎ。原作はほぼ無声アニメなわけで、吹き替えでもええかと思って見たけれど、多分字幕の方が主人公のクロエ・モレッツちゃんの絶妙にぶっ飛んだキャラがより伝わったかも。ムチムチで可愛い。
昨今のアメリカ的な、アニメなのに全然子どもを相手にしてないレベルの下ネタや時事ネタはさすがに封印されていたため心の汚れた観客にはやや不満が残るものの、動物たちのトルネードシーンにはあまりの無茶苦茶さに爆笑したし、トムとジェリーの追いかけっこにマンハッタンという街が立体的に効いていて退屈せずに見られた。あと、完全に登場する動物を全部CGアニメにするということは、撮影現場で実際の動物に無理な動きを強要したりする必要がなく、平和な選択だなと幸せな気持ちになれました。そして実は、アメリカ映画で一番見ているのはマイケル・ペーニャかも知れないなと思いました。