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8.06

森﨑東“たった一人の反乱的美学“

せっかく大阪にいるのにタイミングが悪い&夏のせいで全然通えないシネヌーヴォさんでの「一周忌追悼特集 森﨑東」(7月24日〜9月3日と贅沢な)、せめて1日くらいはとタクシー飛ばして九条へ向かい、『喜劇女は男のふるさとヨ』(71年)『喜劇女生きてます』(71年、って一年にこんな大傑作二本も撮ってんのかよ!)と久しぶりの新宿芸能社シリーズを見て、逆に見るんじゃなかったこんなんやっぱり全作品見たくなるに決まってるやんと苦しくなったので、半年に一度は大阪か東京で特集上映希望。それが日本のためだと思います。
両作品ともマジで鳥肌が立つほどおもしろく、泣いたり笑ったり忙しいのはもちろん、コロナ禍にオリンピックをやってる現在に見ると、なんかもう恥ずかしいやら哀しいやら虚しいやらでしんどい。何故中村メイコがうんこをぶち撒けてるのに私たちはぶち撒けていないのか。ぶち撒けるしかない。
『喜劇女生きてます』の方は相当久しぶりの再見で、私この映画めちゃくちゃ好きやったことを今さら思い出した。前に見た時(まさかイメフォ…?)も今回もフィルム傷み過ぎて終盤ようわからんことになってたけれど、そして今回初めてよしこが安田道代だと気付いたけれど、全体的にヒモ天国とかより暗いというか深刻度が強いのであんまりウケないかもだけど、本当に素晴らしいのでみんなも絶対見るべき。左幸子のジェニファー・ロペス感ね。
しかし相変わらず倍賞美津子の魅力的なことの上なし。あんな爆イケガール、私でも色々尽くしたくなるわよ。いっぱい出てくる女の子たちもみんなオシャレですごく良いんだけれど、ひとつ森﨑監督に問い質したかったのは、女の子たちが海水浴に行くシーン(数カットだけやけど)で、ひとり水着姿に目出し帽被ってるセンス、何!?それで普通に砂浜で遊んでるの、そういうの有りな時代?!めちゃくちゃかっこよかった。