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9.18

『OLD』

予告の時点でその滅茶苦茶な設定に爆笑していたM・ナイト・シャマラン監督最新作『オールド』をようやく。
一見平凡な一家がバカンスを過ごすために行った南の島で異常に老いるという謎現象に見舞われるサバイバルスリラー、って呼ぶのかな。ほんとにただ超高速でみんな老いていくだけのお話、だからと言って「ああ、これこそが人生… 」なんて悟りの気分に一切ならないバカバカしさが良かった。まずもってあのラッパー何!?誰!?ってかなんでラッパー?!ってことが老いること以上に最後まで頭を悩ます。ほんで彼女(?)のセクシーショットは何?!
何もしてないのに何も出来ずにただ老いる、まさにこのコロナ禍の話、なのかも知れんけど、だとしても、どうにもならない状況で無駄にパニクるのアホらし…という教訓なのでしょうか。めっちゃ頑張ってくれてた看護師のおじさんとかお隣の女の子とか案の定容赦無くあっさり死に過ぎで可哀想だった(もちろんそれが面白いんだけど)。全体的に漂う「漂流教室」味、基本的にシャマランってそんな感じか、嫌いにはなれず。
ラスト、シャマラン映画としては珍しくかなりきっちりしたオチがあって驚いたが、でもまあ基本的な問題は解決されないままで、相変わらず後味はもやもや然すっきりしないのであった。あのふたりは中々辛いわな…。