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9.21

『愛のように感じた』

この時期のレイトショーはなかなか殺生でっせイメージフォーラムさん(20時を過ぎると時間潰す場所がない…)、それでもなんとかエリザ・ヒットマン監督『愛のように感じた』(13年)。先日見た『17歳の瞳に映る世界』の監督さん初の長編作。
映画内でははっきりと年齢が告げられないので16歳くらいかなと思っていた主人公ライラは、14歳の設定だと知り「アメリカの14歳女子は押しが強えな!」と驚いたんですがそれはさておき、まあだいたいその年頃の女の子が、退屈な日常の中で性に興味を持ち、おませな女友だちに子どもと思われないため必死で背伸びし、それを丸ごと解決してくれるはセックスを体験することだ信じて大学生のヤリチンくんにグイグイいってみるも、セックスは愛でも救いでもなく男女の権力関係/男の支配でしかないという現実にまだただ呆然とするしかない、という身も蓋もないお話を、一見彼女の日常を淡々と映してるようで、じわじわと観客に嫌な汗をかかすような、「今回もほんまレイプされなくてよかったね」とクソみたいな安堵をせずにはいられない映画であった。辛いね。
しかしこの映画の内容は『17歳〜』の冒頭で主人公が学芸会みたいな舞台で弾き語りしてる歌詞そのまんまでもあるのであった。辛い辛いね。キモいね。