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9.29

『サマー・オブ・ソウル』

公開から結構時間が経つのにほぼ満席だったアミール・クエストラブ・トンプソン監督『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』、ご存知の通り音楽にはまったく疎い私でも見てて「うわああ!」と圧倒されまくったのに、これが50年間封印されていた映像というんだから、それもまたすごい歴史。でもBLM運動もスマホの誕生により大きく変わったと言われるし、今じゃそんな哀しいことも不可能であろうと思いたい。
1969年に30万人以上が参加して開催された”ハーレム・カルチャラル・フェスティバル”のドキュメントを、当時実際にそのフェスを目撃していた観客たちのインタビュー(当時は子どもだったり)やその頃のアメリカの社会背景を交え、実現しなかったテレビ放映のためなのかな、やたらと完成度の高い撮影と編集で伝えてくれる。出演してるミュージシャンはもちろん、当時のNY知事がめっちゃかっこいいのにも驚いた。あと、『ファースト・マン』でもアメリカの月面着陸に対するデモが描かれてたけど、やっぱりそうなのか。
そして先日見た別の映画でも思ったけど、黒人女性がマジに熱唱するゴスペルって、圧倒されるどころか私なんかが聴いていいのかってくらいの気持ちになる。神すごい。