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10.19

『 MINAMATA』

おお、ようやく10月一本目か。バタバタしてる間にだいぶ出遅れた感があるアンドリュー・レビタス監督『MINANATA ミナマタ』
一応土本典昭監督作品はだいたい拝見してるし著書も幾つか読んでるし、と臨んだけれど、そんなことよりユージン・スミスのことを全然知らなかったな…と思ってしまった、ミナマタと言うよりユージンの映画な印象。ユージン・スミスの映画を撮るのに、たまたま彼の最後の仕事が水俣問題だっただけであって、ジョニデも77年生まれの監督もそない水俣問題に強い関心なかったんちゃうかな(その場合ユージンさんのファンは納得してるのか否かって問題もあるとは思うけど…)。そんな軽い気持ちで水俣の人たちを利用するな!と怒り狂うほど酷い映画ってわけでもないと感じたし、フィクションなんだから史実と違うところがあるのは当然やし、これをきっかけに酷い公害問題を知るような若い人たちがいるとしたら、それはそれでいいんじゃないでしょうか。水俣市が協力しない理由はだいぶダサいかと。しかし「音楽えらい気合い入っとるな…」と思っていたが途中で坂本龍一だったと思い出し、教授の気合は本物だったかもしれない。
もちろん、いやそれはいくら映画のためとはいえ倫理的にアウトやろ的な話も幾つか聞いたので、映画のためじゃねーよ馬鹿そういうとこだぞと言うことは言わなければならない。ホントにいやあね。
海外の映画で見る日本人俳優オールスターって感じで、その辺の安心感半端なし。加瀬亮もすごく良かったけれど、歳を重ねたジョニー・デップと真田広之がちゃんとかっこよくなってて、良き良き。触りたい。