3.15
『リング・ワンダリング』
一週間の東京中にダッシュで見た映画メモ、金子雅和監督『リング・ワンダリング』。金子監督作品に対しては個人的に「やっと会えたね…」と呟きたくなるほど今まで悉くタイミングが合わず見逃しまくっていたので今回は見逃すまいと。
漫画家を目指す青年が絶滅したニホンオオカミを求め色んな場所や時間を彷徨う話…いやしかし…というお話。
冒頭、黄金色の草原の現実味のない美しさから、雪の積もる田舎の風景、険しい山道など自然を捉えた映像たちが二度見するほど美しいのに対し、主人公演じる笠松将くんがどこまでも超フツーなイマドキの若者の佇まいで幻想的な自然とリアルな人間が同時に存在してる感じが可笑しくてよかった。
多分潤沢にあるわけではない予算(失礼…)の中で、「大丈夫か!?」と不安になる程壮大な方向に映画は広がっていくが、壮大な話が壮大なまま繋がっていく、熱い映画であった。
上映後のトークで話してらしたこだわりの土木シーン、確かに日本映画の中でドカタが都会の工事現場で土掘ってるのなんてほとんど見たことないか。素晴らしいこだわりだと思います。スタッフさんは大変でしょうけど…。