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11.11

『RRR』

なんだか日本映画が続いたのでたまにはインド映画でもと、S.S.ラージャマウリ監督(『バーフバリ』の監督)『RRR』を。FIRE!WATER!あと一個忘れた…。アメリカでも大ヒットなんですってね。
1920年代、大英帝国の植民地だったインドが舞台。休憩なしの179分間一分の隙もなく「大英帝国コロス!」の思いが詰まっていて、まあしょうがないわな。朝鮮や沖縄がこんな映画作ったら日本人は発狂するやろうけど、イギリス人は大人だと信じたい。登場するイギリス人マジで鬼畜野郎ばっかりやったけど。
物語自体にはインドで有名な神話や歴史上の人物が元になっている、とすごく詳しく解説してくれている方のネット記事を見たあとに読んで、「そーなんや!」と初めてわかったこともあったけど、その方も言っていたけど、そんなこと全然知らなくてもマジ無問題におもしろく、ゴージャスで、熱い映画。
ビームとラーマ、大英帝国に対して真逆の立場のふたりがひょんなことで知り合い、BLかってくらいに仲良くなるも、ふたりが対立するときが訪れてしまう。さてふたりは友情が対立か…という話が二転三転四転五転…。
『バーフバリ』みたく、最初から最後までハイテンションで飛ばしっぱなしというより、前半はかなり溜めて(もちろんぶっ飛んだ部分も少しは有り)ふたりの真っ直ぐな友情、宗主国大英帝国の存在をじっくり真面目に。
だからこそ、そこからの予想もしてなかった武器としての野生動物(英国人だけじゃなくインド人も襲うし…)や、馬やバイク、炎と水が効いてくるんだけれど、でも監督が今回は物語をちゃんと伝えたかったんだなというのも伝わる。「民衆の感情が武器になった」って熱いセリフよね。
散々色んなことやり散らかしたあとの、まさかのシンプル肩車にウルっとしてしまうなんて。ラーマのキャラ変も気にならないくらいに胸熱。クレジットに登場する偉人たちはほとんどわからなかったけど(監督はわかった)、インドの観客にはさぞ嬉しいんだろうなと思うと、それならそれで良し。
ところで、この映画も撮影中にコロナ禍になって一年以上撮影が止まったと知って、「あんなに陽気なボリウッド界でもやっぱコロナでは止まるんや…」と当たり前のことに軽く衝撃を受けたのでした。