12.11
『グリーン・ナイト』
デヴィット・ロウリー監督の新作だということでウキウキ劇場に向かったけれど、この私の脳にアーサー王に関する引き出しがあるわけもなく、ただただシンプルにファンタジー映画として『グリーン・ナイト』を鑑賞。
お話だけを考えれば、ええとこの馬鹿ボンがオカンに尻叩かれて旅に出て、色々辛い目に遭ってようやく一人前になる成長物語という大したことない話なんだと思うねんけど(旅に出た瞬間物取りに襲われるとか、アホ過ぎる)、いやあ、凄かった。めちゃくちゃおもしろかった。
冒頭の、庭に動物さんがいっぱいね…と油断してたらとんでもなかったカットにも驚いたけど、その後のファンタジー味が増してきた映像、なんやろ「映像美」ってのとは全然違うし、CGが派手ってわけでもないし、でもそのいちいちにめっちゃ頭と技術が詰まってるのは震えるほど伝わる、本当に今まで見たことのない、異様で美しくて知的な映画、なのか?私がもっと原作に詳しければ理解も深まるのかもしれないけれど、鑑賞前も後も基本どんな映画でも「キーワード解説」的なもの読むの好きじゃなくてね…。キツネくん、めっちゃ可愛かったのに喋ったらめっちゃおっさんでショック。
いやしかし、こんな映画を今アメリカで作ろうと思った監督と、作ってしまった周りの人たちがクレイジーなのは確かだと思う。
デヴィットさん、こんなにお若くて(歳下…)ネットで出てくる写真では一瞬ネオナチかと思ってしまうような風貌で(失礼)、毎回毎回本当に色んな角度から感動させてくれるすごい人ね。