12.26
『にわのすなば』
東京に一時帰宅したので、東京っぽい映画をと黒川幸則監督『にわのすなば』を見ました。
本当に不思議、小汚い町で主人公や正体不明の男女が缶ビール片手にぐるぐる歩き回ってるだけの映画なのに、たいそうおもしろい。映画自体がふわふわと軽やかで瑞々しくて爽やかだけど、でも冷静に考えるとずっと変なことしてて、でも決してふざけてるわけではなく超真面目な「映画」なんだけど、それを感じさせない技術がすごい。見ながらずっとニコニコしてた。
東京の片隅どこかの町には本当にこういう人たちが存在してるんじゃないかと思わせる場所の撮り方も良くって、「そりゃこの町じゃ布団も降ってくるし青りんごサワーも美味しいしスケボーもしたくなるかもね…」と納得させられる。あのグミのせいなのかお酒のせいなのかだんだんテンションがおかしくなっていく主人公と元々みんなちょっとおかしい町の人たち、人も映画もどんどん自由になっていって(この身軽さが東京っぽいなとちょっと思う)。
出てくる女の子たちがみんな素直にかわいい。あと、監督ご本人からはあまり想像できなかったが(失礼)、登場するものや人がすごいお洒落でびっくり。勉強って大事。