BLOG

2.08

『パーフェクト・ドライバー』

中年男性一人客がほとんどだったのはアクション映画マニアとかだったんだろうか、パク・デミン監督『パーフェクト・ドライバー 成功率100%の女』。めっちゃおもろかった。
『パラサイト』の長女役だったパク・ソダムちゃんが天才的なドライビングテクニックを持つワケありクールビューティ配送業として働く中、とてつもない犯罪に巻き込まれ、咄嗟に保護した男の子を極悪ヤクザ警察(こいつが悪過ぎてヤバイ)から命をかけて守る。
映画開始早々展開される、ちょいダサなユーロビート風音楽に乗せた釜山の路地を舞台に繰り広げられるカーチェイスに興奮しない人はいないだろう、とにかく見せ方が上手い。韓国映画はついに「カーチェイス」までも手に入れた(『新感線半島』しかり『モガディシュ』しかり)。
主人公の過去もどうやらワケありらしいがちんたらした回想シーンなんかは皆無、「脱北者」という言葉だけで済ませるあたり、韓国映画は観客を信頼してるんだなあと安心できる(『非常宣言』しかり)。
内容もアクションも素晴らしいけど、敵も味方も演じる俳優たちがみんな本当に上手くて見事、あそこまで憎たらしい悪役も久しぶりに見た。この天使みたいな子役の男の子何かで見たなと思っていたら、思いっきり『パラサイト』の金持ちの息子役でしたね…。
クライマックス、怒涛のアクションの後のあのラスト、あれはあれで良いと思います。ただ、これも韓国映画だからか、拷問シーンのやたらと丁寧な描写、怖いからやめてほしい。
映画のノリは全然違うけどこれは『グロリア』かな?と考えていたらワンカットだけ完コピで『グロリア』してて、その度胸に笑ってしまった。