4.02
『Winny』
「大阪で見よう」と東京でスルーしていた映画が悉く上映終了してた街、大阪。かなりの消去法で松本優作監督『Winny』を見に行ったら、なんか今えらいヒットしてる映画だったのね。
02年の「Winny 事件」、私これが完全に実際に起こったこととも知らず、金子勇という方の存在もまったく存じ上げなかったんですが、そういう立場からすると「これ最終的にどうなるの??」という素直な好奇心でもって楽しめたりしました。まさかあんな切ない結末とは…。
東出くん演じる金子という天才プログラマーが、本当にプログラムにしか興味がなく他人や世間について疎い人物だとして、警察に対する態度なんかが「さすがにこれはやり過ぎやろ〜」とつっ込みたくなる演出があったんだけど、最後に流れる本人映像を見て「あ、東出くんはただ完コピしてただけなのか」と思えるほどにそのまんまだった。東出くんおつかれ。
彼がプログラムの話になると急にテンション上がって早口で喋り出し、プログラムの未来のことしか考えてない様を見ると、金子さんを犯罪者扱いするこの事件の異様さが伝わってくるものの、警察がなぜ意地でも金子さんを逮捕したかったのか、その部分が映画からはイマイチわかりにくかったかな。あれはただ警察が馬鹿だからってことなのか?
三浦貴大くん演じる真面目な弁護士もとても良かったし(しかし一度くらいあのメガネを外した姿が見たかった…)、渋川清彦の検察もヤクザ過ぎて笑ったし、久しぶりに吹越満に胸キュンしたし、法廷シーンもダレることなく、全体的にきれいに収まってるんじゃないでしょうか吉岡秀隆パート以外……。あれをなくして100分以内に収めてくれてればもっと褒めたよね…。