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4.12

『月の寵児たち』

これ見逃したのマジ痛いぴえん過ぎると泣いていた私のためにアンコール上映ありがとうイオセリアーニ映画祭さん。
東京に着くや否やイメフォに走って、オタール・イオセリアーニ監督『月の寵児たち』(84年)見た。最の高過ぎた。
どんな内容か全然知らなかったんだけど、まさかほんまにテロリストと泥棒と娼婦がテロと泥棒とセックスしてるお話だとは。めちゃくちゃトンがったことしかしてないのにどこまでも可笑しくてすっとぼけててでも無秩序に動く人々を完璧にキマった編集で19世紀と80年代のパリを見せる、映画監督イオセリアーニのヤバさを改めて感じられて満足度大大大。
テロリストのおじいちゃんが無駄に運動神経抜群なのとか若々しい泥棒マチューと隣の娼婦とのメロンの渡し方とか思い出しただけでも笑えるけれど、それもこれも『唯一、ゲルオギア』を見た今だとその笑いに込められた思いをより深く感じる…。あれを見られてほんま良かった。
あまりの素晴らしさに帰宅後パンフレットを読み込んでいたら、イオセリアーニさまが日本の若者に向かって「真面目にならないで下さい」と言っていたので、従おうと思う。さらに、「切り返しは絶対禁止」とも言っていたので、私もこれからは切り返す映画は否定しようと思う。