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6.29

『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』

ずっと見たかったのにだいぶ出遅れてしまったけどようやくアーロン・ホーバス&マイケル・ジェレニック監督『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』見てきたよ。これは吹き替えでいいかと。
スーファミまでのマリオはやりまくった、なんなら父親がゴルフの景品で貰ってきた幻のツインファミコンのディスクシステムでマリオ2もやってる、しかしゲームの視点が360度になった途端ついていけなくて64からはまったくやってないという完璧な昭和ゲーマー的にはだいぶテンション上がった。あの、普通に横移動してるようで実はその過程がゲームのまんま、みたいなの、めっちゃ楽しかった。監督はふたりとも同世代なのね。
そのまんまじゃないけどよく聞くとあの音楽、キャラに合わせて懐かしいメロディ(たぬきスーツのときとか海中のときとか)、ちょいちょいドンキーコングやマリオカートなんかのゲームも登場し、子どもよりアラフォーの方が心躍ったんじゃなかろうか。
イタリア移民の水道管配管工であるマリオブラザーズは同業者からも親族からもバカにされるほどのポンコツ兄弟(双子なの?!)、そんな彼らがひょんなことからきのこの国に迷い込み、クッパに捕まった弟ルイージを助けるため必死に戦う兄マリオ、「選ばれし者ではない、フツーの庶民が大切なものを守るために戦う姿がヒーローなんだ」という最近の(アメリカ)アニメらしい素敵なお話。さらに強過ぎるピーチ姫、自分でバイクは乗り回すわ敵には強気やわで、「男に守ってもらう必要なんてない」というこれまたイマドキの自立したプリンセスで素敵(でもマリオの父親だけはちょっと保留。私の深読みなのかもしれないけど、何かを成し遂げて初めて息子を褒める親ってのは皮肉なのかしらん。作り手がナチュラルにやってたらちょっと嫌かな)。
で、ラストにマリオが救うのもNYではなくあくまでブルックリン、歓喜する街の人たちもとても多様で、子どもの頃好きだったものがこんな風にアップデートされてるのは嬉しいわね。
これは観客の子どもに飽きさせないためだろうけど、とにかく矢継ぎ早に繰り出されるギャグに次ぐギャグ。吹き替え監修がヨーロッパ企画だからか、その笑いのノリがめっちゃ新喜劇。クッパなんか完全に島木譲二やん。