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8.26

『マイ・エレメント』

久しぶりに映画館でギャン泣きしてしまった、ピーター・ソーン監督『マイ・エレメント』。やっぱピクサーは凄いねえ。本当によくできた移民2(3)世の物語だった。
5つのエレメント火、水、土、風(「紅天女」ではない)たちが暮らすエレメント・シティの中で、移民として差別される「火」一族は自分たちの部落からほとんど出ず、他のエレメントとの関わりを持たないように生きている。その場所で一代で雑貨店を成長させた父親を持ち、そのお店を継ぐことだけが自分の夢だと信じている娘のエンバーが、ひょんなことから「水(超マジョリティ属性)」の青年ウェイドと出会ったことから自分の人生の可能性に気づいていくがしかし…。
この、移民における「親たちが他所の地で生き続けるためにやってきた血の滲むような努力と苦労」が子どもにとって感謝と同時に「子どもたちのため」がプレッシャーになる感覚、監督ご本人が韓国系アメリカ人とのことで非常にリアリティのあるエンバーの苦悩、親が許すわけない相手との恋、好意的に受け止めてくれる他属性の無自覚な差別発言、上手い。アニメなのにリアル。
でももちろんピクサーアニメなのだから、エンバーが彼女の能力で変える風景の色、エンバーの恋心の描写、ほんとにうっとりするくらいに綺麗でキュンキュンもする。さすがです。
エンバーは勝気で意固地で、バイクを乗り回す強め少女だけど、水青年ウェイドが異様に良い奴で、涙もろいのは水属性の特徴っぽいが、とにかくすぐ泣く。彼の危ういくらいの純真さに救われて。
まあ最終的にふたりが結ばれるのは最初からわかってることなのでその辺の流れは結構ざっくり扱われてるけど、愛しあえない民族なんてない、という強い愛のメッセージを受け取って、満足。オススメ。