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9.07

『ソウルに帰る』

主演女優さんのお名前がパク・ジミンだったので、ダビ・シュー監督『ソウルに帰る』を見たよ。本当にそれだけの理由で。このタイトルに撮影はほぼ韓国、だけど、監督がカンボジア系フランス人男性とのことで、映画の雰囲気はヨーロッパな香り。撮影もフランス人だからかクラブのシーンがカッコよくて満足。
韓国に生まれフランスに養子に出された25歳のフレディ(ゆりやん似)はひょんなことから韓国に帰ることになり、そんなつもりはなかったのに気がつけば実親捜しを始めることになり…。韓国の養子事情は各々で調べて。
遺伝的にもビジュアル的にも韓国人だけど朝鮮語もまったく話せず韓国の文化にも馴染めない主人公、私と似て非なり。韓国の街には馴染まない奔放さ、気の強さ、でも不安定な気持ち、映画初出演というパク・ジミンの肉体と表情が素晴らしく、特にあの洒落たカフェバーでひとりまったくジャンルのわからないダンスを踊るシーンは震えるほどかっこよかった。
誰にも頼りたくない、親にも頼る気もないのに捜してしまう父親と母親。会ったら会ったで激ウザ(監督は韓国おやじや韓国おばあのウザさをよくご存知で …)。でも数年の月日が流れても会ってしまう捜してしまう、彼女の複雑だけど単純な旅の途中でまさか武器商人になってるとは思わなかったけど、最終的に彼女が幸せになっててくれればそれでいい。親なんてそんなもんよと若い女の子に声をかけてあげたくなりました。
「あんたなんか私の人生から一瞬で消せる」、彼氏はなんも悪くないんだからそんな言い方しなくても…と思わなくもないが、でもそういうことなんだから仕方ない。