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1.11

『ショーイング・アップ』

若干睡魔との戦いになったが面白かった、ケリー・ライカート監督『ショーイング・アップ』(22年)。知らずに見たけどこれが最新作なのね。
冒頭タイヤを転がす横移動にうっとりしたりポートランドの光に感動したりしながらも、彫刻家である主人公リジーが個展を間近に控え、自身の焦燥感や家族との関係に終始イライラしてる姿が見てて痛々しくてしんどくて…。日常にはつい猫に当たることもある。あとで謝るけど。
特に事件が起こるわけでなく、強いて言えば怪我した(させられた)鳩が登場するくらいで、あとはただ働いてる女性が友人且つ大家とやりとりしたり、母親と話したり、父親の家に行ったり(あの居候、何?!)、作品を作ったり、地味っちゃ地味な日常の繰り返しの中、鳩の世話を焼く姿にリジーの些細な変化を感じなくもないところ、あのいきなり感動させるラスト、それも決して大袈裟なことじゃないのにすっごい爽やかな気持ちに。
しかしこのミシェル・ウィリアムズ凄いね。外見から歩き方から今までと全然違うから最初すごい前の映画なのかと勘違いしてしまっていた。友人役のホン・チャウ、作品によってキャラ違い過ぎで『ダウンサイズ』の彼女だと全然気づかなかった!