1.17
『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』
めちゃくちゃ出遅れたけどようやく、ポール・キング監督『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』。
ティム・バートン&ジョニー・デップ版に漂う不穏な感じ、性格の悪さ(アホなガキを虐めるとかさ)は皆無、映画自体が甘いチョコでコーティングされたような可愛らしくて夢見心地のミュージカル。その完璧なラブリーさに『パディントン』同様今回もうっとりため息の連続。完璧。
いや冷静に考えると「若者がチョコレート業界に新規参入しようとするも老舗3社が警察も教会も抱え込んだ悪徳カルテルを組んでいる現実にぶち当たる」というかなりヘビーな物語なんだけど、そんな現実さえも可愛く表現することでクソみたいな世界を乗り越える、くらいのパワーがポール・キングにはあると思う。
ここで若きウォンカ君が魔法を使えるという事実は、子グマが違和感なく人間と日常生活を送るくらいに自然なこととして受け止められていると理解。彼ら(ウォンカ&パディントン)の存在によって社会で不遇な目に遭ってる人たちが再び希望を抱きだす、夢のために闘い出す、その優しさに今回もウルっとしてしまったぜ。子どもたちにも見てほしいな。貧乏人は幸せになれないことなんかない。
ただシャラメ君、パレスチナをネタに笑ってるようじゃこのウォンカ役はまんまBTSのV(テテ)に変わってもらった方がいい。ビジュアル的に代替可能。歌って踊れるし。同じ歳やし(クオズ)。撮影はチョン・ジフンやし。
最近のというかポール・キングと組むヒュー・グラントはいいね。Mr.ビーンも頑張っていた。