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4.15

『ブルックリンでオペラを』

GOTのティリオンが好きだったので(てかあのドラマこの人くらいしかまともな人間いてないし)、レベッカ・ミラー(夫がダニエル・デイ=ルイスなんだ…)監督『ブルックリンでオペラを』を見たら、なんかもう面白過ぎてムカつくくらい面白かった。アメリカのセンスと知性の塊みたいな映画。カメラマンまでオシャレ。
ブルックリンに暮らす精神科医とオペラ作曲家の夫婦、と、スマートなZ世代の恋人たち。オペラ作曲家に降ってくる謎の女船長。ヤバい継父、市民権のないポーランド人の母親、フレンチブルドッグ。と並べたところで絶対に想像できないストーリーがまず上手過ぎるし、登場する人物のキャラも全員最高(継父の趣味含め)。
もちろん特にマリサ・トメイ演じる謎の船長、現役感バリバリのラブコメ時代はそんな得意な役者さんじゃなかったんだけど、歳を重ねて皺を隠さず恋愛依存症なところもあるけど根は善い人過ぎる船で生きる女をこんなラブリーに見せてくれるなんて、これには感動した。そりゃこれは惚れるわよ(にしても59歳て。可愛過ぎるやろ)。
大人たちが右往左往してるドラマの中に、超ロマンチックな若者たちのラブ。自分たちの若さと大人になること、その両方への不安と希望が入り乱れる彼らの会話のいちいちが中年には胸熱過ぎてやばかった。ラブっていいわね…。
破天荒な展開の末、親世代たちの、子どもたちの、親と子どもの愛、他人の協力、慈しみの心?、ラストからエンドクレジット含め、久しぶりに映画見てほくほく多幸感に包まれて大満足。
主演でもないのにプロデューサーを務める非常に賢明なアン・ハサウェイは画面の中では美し過ぎてもはや魔女みたいだった。かっこいい。
ところで、未知の世界なので知識ゼロなんですけど、現代のオペラってあんな自由な感じなの…?