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11.07

『ジョーカー フォリ・ア・ドゥ』

本国アメリカで非常に評判が悪いと聞いて見るのを楽しみにしていた、ドット・フィリップス監督『ジョーカー フォリ・ア・ドゥ』をようやく見たんですがね。これが予想外というか予想以上というか、本当につまらなくて。今回監督は前作で神格化されたジョーカー像を人間に戻すために作った的な話を小耳に挟んではいたけれど、これはとことんつまらない映画を作ることで呆れさせる作戦なのかと疑うレベル(もしそうならそれは大成功なんだけれども)。
もちろんジョーカーが人間だとはっきり描いて最期は情けない死に方で終わるってことがつまらないんじゃなくて、これは一応ミュージカルになるのかな。でもミュージカルって劇中で歌ったり踊ったりしながらストーリーが展開するものだと認識してるけど、この映画はジョーカーと精神病院で出会ったガガちゃんがお互いの愛や心のうちを歌い上げるシーンが「もうええわ」ってくらいに何回も出てきて、体感それが120分。マジでだるかった。
ちょっと期待していたニューキャラのガガちゃんも、よくいる金持ちのお嬢さんメンヘラでしかなく、ジョーカーが可哀想になるレベルでつまらない奴だった。
最後、「いい加減終わってくれよ…」と思っていたところに強引な爆発はちょっと笑ったけど、そのあと犯人が誰かもわからぬまま有耶無耶ってのも酷い。あれはガガの仕業であれよ。
そんな作品でもホアキンは相変わらず素晴らしく、主演が彼じゃなければ見てられなかったはず。監督はさっさと『ハングオーバー』(大好き)の世界に戻るべし。