5.31
『トレンケ・ラウケン』
都内の一部でえらい話題になっているという話は小耳に挟んでいた本作、めでたく劇場公開してくれるというので見に行くかーと上映情報を調べてびっくり、2部に分かれて合計260分もある映画だったのね、ラウラ・シタレラ監督『トレンケ・ラウケン』。アルゼンチン映画だそうな(見てから知った)。
アルゼンチンの田舎町トレンケ・ラウケンで、突然姿を消したラウラという女性。ラウラを探すふたりの男。ラウラは消える前、過去の恋人たちを探していた。なるほど不在を巡る物語ねとウトウト納得しながら第一部が終了。クロワッサンはわざわざ味を指定したなら一口くらい食べた方がいい。
ラウラが働いていたラジオ局に失踪する前の彼女が残していった録音テープがあった。失踪の真相が語られるテープを聞くひとりの男、その衝撃の内容とは…!という第二部。
うん、一部と二部がまったく違う内容という人を食ったような展開は嫌いではないが、友人の車をパクってまでラウラがやっていたことはどうあがいても観客も男たちも想像のつかないことだったならマジで第一部なんなん…とさすがにちょっと思う。で、その想像もつかないことの内容が結構ツッコミどころの多いユルい話であんまり面白くない…。奇想天外な展開にするならせめてあのワニだか坊やだかは具体的に見せてくれないと、第二部はひたすら匂わせに終始してるだけで何がしたいのかわからん、あの音楽の使い方も相まって、普通とは違う、変わったことをやってるでしょ風にしか思えなかったのよなー。第一部は長いなと感じつつもそこまで不快じゃなかっただけに残念な結果。フランスのシネフィルとは気が合わないのか。