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3.27

フレンチ・フィーメイル・ニューウェーブ

試写で拝見してからもう随分経ってしまったのだが、公開は今週末の3月30日(土曜)よりイメージフォーラムさんでスタートのフレンチ・フィーメイル・ニューウェーブは三作品ともほんとオススメなので、この機会に是非。フランスの女性監督たちが描く、淡い恋、キラキラした思い出、ドロドロした現実、どれも他人事とは思えないリアルさだけど、でも映画を見ることでしか感じられない感動にも満ちていて。私ももう一度見るために劇場に行く予定。
ミア・ハンセン=ラブ監督『グッバイ・ファーストラブ』は、ちょうど一年前の日仏学院さんで見ていて、その感想はこちら(キラキラ)。
エリーズ・ジラール監督『ベルヴィル・トーキョー』は先日拝見して、その感想はこちら(ドロドロ)。個人的には、これが最も見ながら「もうやめて!」と叫びたくなる痛みを感じつつ、こんな意地の悪い映画を作る監督さんとは仲良くなれそうだわとニヤニヤもできて、かなり好きかな。もちろん男性諸君(特にシネフィル)も必ず見て、心の底から自分の生を反省してみて下さい。
で、ジュリー・デルピー監督『スカイラブ』、現代では自分も子どもを持つ母親になった女性が振り返る、1979年の夏を舞台に、フランスの地方にある祖母の家に集まった親戚たちの貴重な思い出の数日間(最近フランスではこういう映画が流行ってるのかね、 『夏時間の庭』とか『あの夏の子どもたち』とか)。特に大きなドラマが起こったり、変わった仕掛けがあるわけでもない地味な内容だけど、映画の隅々からほとばしるジュリーさんの育ちの良さと知性(=死んでも敵わない)、趣味のいい音楽、爽やかな胸キュンに113分と言わずにもっと見ていたくなる。体育館でのDJナイトなんて、大阪にはなかったぞ。
女だもの、これくらい面白い映画が撮れて当然、なのかもしれないけど、でもまだまだこういう特集は貴重で、日本の監督さんたちにもどんどん頑張って頂きたい所存。