昨日は、うっかりしてる間に日本で完売してしまっていたカルティエの限定時計が無事フランス発ドバイ経由で大塚の私の元に届いて一日しあわせ。超可愛い。母の力は偉大なり。

本日は、これで無事完走な「ジャック・ロジェのヴァカンス」でやっと『オルエットの方へ』(71年)を鑑賞。
今まで見たロジェ作品の中でも最もストーリーらしいストーリーはなく、本当にただ若くて可愛い三人娘が海辺の別荘でわーきゃー騒ぎながらヴァカンスを過ごしてるだけの映画。それが161分という結構な長丁場なのにこれっぽちも退屈しないどころか常に涙をこらえるのが大変な美しい映画でございました。夕陽が波が赤い雨戸が白いネグリジェが、いちいち泣ける。まともな音楽はほとんど流れないけど彼女たちの笑い声で充分満足。
一応私も元少女ですからここに出てくる三人のように、酒もタバコもセックスもブランド品もなくてもほんとに何かが取り憑いたように箸が転がっても面白い時代ってのを経験しておりまして、その頃から声はハスキーでしたけど、その頃からプラダのバッグとか持ってましたけど、 その残酷な無邪気さと刹那さにこっ恥ずかしい程思いを馳せる。なんとなく一番印象的なのは嵐の夜に誰がスイーツを買いに行くかでうだうだやりとりをしその後盛り上がってケーキを食べまくるシーン。あれってあの場所にいないと絶対にわからない感覚で、そして私もかつていたような気がする。かつてね。
わざわざ戦車なんか動かさなくても女の子と海だけで人の心を動かす映画は作れるんだと改めて思ったりしたのでした。

あー「マツコの部屋」おもろい。

アカデミー賞を受賞したと聞いた翌日にはへらへらとキャスリン・ビグロー監督『ハート・ロッカー』 を見に行く羞恥心のないあたし(授賞式放送後「監督が美人で驚いた!」という声を多数聞いたけどそれで逆に驚いたのは世の中映画を撮るような女はみんなブサイクって思い込んでるもんなんですねえ)。で、それなりに期待して見た結果、突っ込みどころが多過ぎて困った。
まず、131分間なんにも起こらな過ぎて困った。もちろん舞台が戦争中のイラクなんだから常に戦争は起こってるんだけどそんなこと今更言われなくても知ってるし...。ひたすら爆弾を処理するという退屈さが面白さに繋がるわけでもなく、見てて疲れた。
まず、冒頭の「戦争は麻薬である」という字幕に対する応えがこの終わり方って、どこまで本気のなのか冗談のなのかわからくて困った。これって笑っていいの?もしこの映画通りの意味で麻薬なのだとしたら一番哀れなのは本人よりも妻子だろうよ。
まず、戦場の男三人組があまりにもステレオタイプなマッチョで困った。キャスリン監督が女性でありながら今まで執拗に閉鎖的でマッチョなホモソーシャル世界を描いてきたことは本当に偉大だと思うし『ラブレス』はもちろん『K−19』も結構好きだったのに今回はマッチョな世界にハマるあまりほんとにただのマッチョになってしまった感が。ミイラ取りがミイラになるって言うんですか。乱暴な野郎が実は子どもには優しかったり任務を終えた男たちが無邪気に戯れたり、だいぶ頂けなかった。せめてあそこで仲間同士がセックスするくらいなら感心したのに。
一応狙撃のシーンとか音の使い方とか幾つか良いなと思う部分もあったけれど、うーん、全体的には私には何が面白いのかさっぱりわからず。残念。
とか散々文句言いながら諸事情により金も払わずタダ見してるんですけどね。多謝。

そうそう、二日前に見た『コララインとボタンの魔女』について、親切な御方からあの映画はほとんどCGを使わずほぼ実写とミニチュアだけで作られているという情報を教えて頂く。それを知るといかにあのアニメ作品がすごいものなのかと改めて気付いて、愕然。

本気で求婚したい程好きだったはずなのにコスプレ劇以外の作品はいつまでたっても内容とタイトルがごっちゃになって(四季物語なんてさっぱり)何回解説を読み直しても果たしてそれが未見か否かがよくわからないのでとりあえず行けるだけ行ってみようとエリック・ロメール監督追悼特集上映アデュー・ロメール に足を運び「六つの教訓物語」の第一話から第三話までの『モンソーのパン屋の女の子』(62年)『シュザンヌの生き方』(63年)『モード家の一夜』(69年、始まってからデジタル上映だと気付いた...)を一気に見て、はっきりしない男たちがどいつもこいつもフラフラした挙げ句自分勝手に幸せになりやがってとムカムカしつつもああやっぱり死ぬ前に一度本人に会ってプロポーズしたかったと悔やまれる面白さだったのでした。出てくる女性がみんな顔も年齢も髪の色もバラバラなのに全員見事に美しくちょっとずる賢く撮られてるのがたまらん。特に『モード家の一夜』の布団の中で女がひとり話すシーンがすごかった。劇場内のお客さんにも若くてオサレな女子が普段より多く、さすがはロメール御大と感心。

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メイクアップ賞のプレゼンターとしてこの格好で登場し、でもそこに『アバター』はノミネートされていない、そんなベン・スティラーが私は好き。

3D映画を見る度「あ!また失敗した!」と後悔するのに今回もまたうっかりマスカラ5度塗りで行ってしまったためメガネに睫毛があたる違和感と戦いながらの鑑賞となってしまったヘンリー・セリック監督『コララインとボタンの魔女3D』 を近所にて。
『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の監督待望の最新作ということで、もちろん、アニメなのに全く子ども向きでないダークな物語と不穏な雰囲気(近所のおばあちゃんなんてまんま『ピンクフラミンゴ』。魔女に捕われた子どもたの亡霊がいる部屋なんてかなり普通に怖かった)はビンゴに私好みでそれだけで充分楽しかったのだけれど、今回は、メインのキャラクターが手作り感満載のストップモーションアニメで作られ、 彼らが迷い込むもうひとつの世界はCGで作り込まれ、更にそれをデジタル3Dで見せられるという、本当に初体験の映像世界に実際口をあんぐり開けてただ驚くことでいっぱいいっぱいになってしまった。いやーこれは是非劇場で体験して頂きたい。
仕事に夢中な両親に相手にされず寂しい想いをしてる少女が迷い込んだパーフェクトな世界、でもそこに住み続けるには自分の目をボタンにしなきゃいけない(その世界にいる理想の両親や友だちやペットの目も全部ボタン)、この監督どんなけ縫い目フェチやねんと突っ込むこともできるけど、そのお話だけでも中々興味深い。アニメはやっぱりアメリカ派。

いやーこんなクソ寒い雨の日曜日にひとりでこんな映画を見る私って偉くねー?と内心密かに思っていたら劇場のエレベーターに乗り合わせた池袋在住全開の地味ーなおばさんが「今さっき『ハート・ロッカー』見てきて、今日これで3本目!」と話しているのが聞こえてきて、なんかものすごい敗北感に見舞われる。

怠惰なあたしのために早速のアンコール上映ありがとうユーロスペースさん、ってことで見逃しまくりだった「ジャック・ロジェのヴァカンス」 にめでたくリベンジ、の前にふたつある劇場をうっかり間違え危うくロメールを見そうになる。それはそれでいいんだけれど。
ロジェ監督の長編第一作という『アデュー・フィリピーヌ』(62年)を鑑賞。冒頭「アルジェリア戦争6年目の年」と字幕が出たのでちょっとは暗い映画なのかと思いきや、本当に110分間いい加減な若者たちが親に怒られながらもロクに仕事もせず車を乗り回してナンパしてデートしてヴァカンス行って海辺できゃーきゃー騒いで喧嘩して仲直りしてるだけだった。でもそれが面白いのなんので大興奮。若くて可愛い女の子ふたりが喋りながらただ延々パリの街を歩いてるシーンを見てるだけでなんか泣きそうになった。でもそんな浮かれた時間が彼の兵役によって終わる時間が近づく切なさも、勝手にBGMを「さよならなんて云えないよ」にしてまた涙。やっぱり青春映画は馬鹿馬鹿し過ぎて哀しいくらいが良い。

昨日の日記に誤字がありまくりでほんと失礼致しました。しかも佐向監督の作品初体験とか言いながら実は05年9月の爆音オールナイトで短編を拝見していたのでした...。いい加減でごめんなさいです...。

そー言えば私この映画のクレジットに名前出てるんやったと思い出し、二日酔いの体を引きずって池袋シネマロサさんに佐向大監督『ランニング・オン・エンプティ』 を見に行った。佐向監督初体験(脚本の『休暇』は見たけど)。
今っぽい若者たちが今っぽい会話を繰り返しながらちょっとだけ本気で走ってみた、そんな説明しかできないような、不思議映画。しょうもない会話がただ続くだけのシーンなんかは決して嫌いではなかったしエンプティな感じは笑えたんだけど、主人公と映画の距離感が最後までよく掴めなくてちょっと困った。なんか、すっごい寸止め感が残るというか。こんな話ならもっと近くてもよかったんじゃなかろーか。巨大な工場や煙突から出る炎もただ後ろにあるだけじゃなくもっと面白く使えそうな気が。80分というこじんまりさは悪くなかった。
ヒロイン役のみひろという女優がどことなくジェシカ・アルバっぽくて可愛くて立派なビッチなのが良かった。杉山彦々は相変わらずずるいくらい面白かった。まあこの菅田俊もだいぶずるい。 この映画を見て私がどこに協力してるか気付けた人はかなりの私マニア。

ベスト盤購入を機に15年ぶりくらいに聴き直してみたら、今かなりソウルセットがマイブーム。仲間募集。

この監督の映画を見る度うーんやっぱり何がいいのかよくわからんと思うのに(って言える程の数を見てるわけでもないけど)今回もやっぱりベネロペの誘惑に負けてペドロ・アルモドバル監督最新作『抱擁のかけら』 を見てしまったのであった。
視力を失った元映画監督が過去に愛した女と映画を振り返る物語が、ヒッチコックの映画みたいなサスペンス仕立て(ってこれもそれ程見てるわけじゃないんですけど)で進んでいって、真っ赤なスーツを着た女が階段から転げ落ちるシーンなんかは結構面白かったんし、主人公が老いた映画監督だったり数年前の彼が映画を撮影中という設定がメインだったり女優として仕事中のベネロペを更に恋人の息子が監視カメラで撮り続けてたり読唇術と本人の声が重なる瞬間だったり映画自体が映画を再編集するという話だったりと色々考えられたことが面白いと思わなくもないけれど、最終的に、うん私はこののっぺりした画面が生理的に好みじゃないんだなと気付き、終了。ごめんなさい。スペインっぽい色彩感覚は大好きなんだけどなあ。
それでもというかやっぱりというか、今作のベネロペ・クルスの美しさは尋常じゃなく、彼女のコスプレと愛に悩む姿を眺めるだけで充分楽しかったの言えば楽しかった。こんな女がいたらそりゃ人生狂うわなと心底納得できる。それにしても、大富豪と映画監督に愛されて苦悩するって相当めんどくさそうで絶対やだ。

なんか、こういう映画が見たい気分だったんです、ってことでサービスデーのシネコンにひとりゲイリー・マーシャル監督『バレンタインデー』を見に行く健気なあたし。
詳しいことは何も知らずただ私の大好物なアメリカラブコメ映画かと思ったら、確かにそうだけど出演者がジュリア・ロバーツやジェイミー・フォックスやジェシカ・アルバやアン・ハサウェイやとやたらと豪華でびびった(すっごいちょい役にキャシー・ベイツまで)。で、そのメンツをなんとか活かすためにと頑張った結果映画が長くなり過ぎて後半だいぶダルかったのが残念。2月14日を舞台に、バレンタインってだけでよくここまで騒げるわと呆れる程どいつもこいつもジタバタしてる群像劇は決して嫌いではなかったけれど。っていうかむしろ普通に胸キュンしてたけど。アシュトンくんやっぱ可愛い。野外映画の上映シーンではちょっと泣きそうになってしまったぜ。
10代の初体験やら若者のプロポーズやら不倫やら独身女やらわかりやすいネタの中にきちんとゲイ(しかも有名人)を挟んでくるのはさすがアメリカとちょっと感心、物語に全く関係ない超ナンセンスな高校生のインタビューシーンが妙に長い時点でこの監督なんかおかしいなと思ってたらジェイミー・フォックスにものすごい自虐ギャグを言わせたりして(多分観客の9割は気付いてないやろうけど)、気が合いそうな予感がした。久しぶりに見たジャッキー映画ばりのNGシーン特集も私好み。と相変わらずラブコメ映画には弱弱な三十路であった。

全然関係ないけど今目の前に吉田秋生とくるねこ大和と西原理恵子と東村アキコの新刊が並んでいて、だいぶ幸せ。

へー監督が81年生まれねえとちょっとナメてかかった真利子哲也監督作品『イエローキッド』 ですが、これが自分でも意外な程楽しめてちょっとびっくりだったのでした。東京芸術大学の卒業制作として作られた作品なそうな。
「イエローキッド」という漫画を巡り、金と女が手に入らずひたすら苛立つ若者が怒りを爆発させる物語を軸に進んでいくこの映画は、オシャレでポップな『国道20号線』風、シブヤ系国道映画として(一応褒め言葉)中々。若いのによくこんな細かいことまで思いつくなあと感心する点が幾つか。後半ちょっとダレたのでこのテンポでいくならあと10分短かったらもっと良かったはず。
出てる役者さんがみんな芸達者なのか(たまたま今日のお昼WOWOWで『クローズZEROⅡ』を見直してた)かなりフィクショナルな会話シーンが続いても見てて苦しくなかったのがよろし。久しぶりに見た町田マリーさん(実は大学の先輩)はやっぱり良かった。漫画家の彼が赤色にこだわってる理由は何かあったのだろーか(初めて見た岩瀬亮には軽く萌えた)。

で本日は久しぶりの映画ハシゴ、なぜならどーしても爆音でこれを見たかったから、ということで吉祥寺に移動し爆音ナイト2009年傑作選 にてイエジー・スコリモフスキ監督『アンナと過ごした4日間』(08年)を。
昨年見たばっかりでその感動も記憶に新しくかなり細かいことまで覚えてる、という幻想は一瞬にして壊され、ほんとに別の映画を見てるかのような衝撃。爆音上映は結構体験してるつもりやけどここまでびっくりしたのは久しぶりかも。焚き火と雷の音がこんなに恐ろしいとは、初見の時は音なんてまったく聴いてなかったんだなと反省。これは吉祥寺まで行く価値有りかと。

これもうっかりしてるまに上映終了間近になっていたのでいそいそと強風の中恵比寿のビル風に打たれながら諏訪敦彦イポリット・ジラルド共同監督『ユキとニナ』 を。今回はタイトルから学長の悩みが読み取れなくてなんか悔しい。
そしてこれも実は言う程諏訪監督のファンではないというかむしろちょっと苦手かもだったのですが、今回は共同監督効果か主人公が子どもだからか、意外な程普通に楽しめた。こんな普通でいいのかしらと無駄に不安になるくらい普通だった。パリの町に可愛い女の子を二人走らせて面白くないわけないわなとちょっと意地悪く思わなくもなかったけど。むしろ森のシーン要らないんじゃないのと思うのはさすがにあかんか。
フランスの風景が美しすぎるんだろうけど、日本の部分がちょっと残念だった。それにしてもユキちゃん、角度によってはめっちゃかわうそに似てるよね。ごめんね。
っていうか、フランスの女の子二人組を巡る映画と言えば高校生の時に梅田で見た『ミナ』という作品がわたしゃやたらと大好きで忘れられないんだけど、誰か見てる人いませんかね。17歳のときに一度見たっきりなんで今見直すのはちょっと怖いけど。
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調べたらVHSしかないっぽい。